"和尚と小僧" 2
屋久島ツアーで人気のある屋久島のおもしろい民話、"和尚と小僧"の続きです。
それから寺へ帰って、
「小僧、小僧、焼酎を持ってこい。」
「はい。どうしたのですか、和尚さん。」
「きょうはキツネからだまされてひどいめにおうた。焼酎でにおいを消さんといかん。」
「和尚さんもばかな人じゃな。キツネなんどからだまされて。あしたは私がキツネをやっつけてきますから、弁当をこしらえて下さい。」
あくる日、小僧さんは弁当を持ち、馬をひいて出かけました。途中まで来ると、きれいな娘が、
「小僧さん、小僧さん。」
「はい。おれに何か用か。」
「小僧さんはどこに行くところですか。」
「昨日から和尚さんがもどってこんから迎えに行くところじゃよ。」
「ばかな小僧さん。和尚さんは昨日帰りましたがな。私はちゃんとこの目で見ましたよ。」
「いやまだ帰らん。」
「帰りました。」
「じゃあ、和尚さんが帰ったか帰らんか、おまえも寺までいっしょに行こう。もし和尚さんが帰っていたら、この弁当はおまえにあげよう。さあ馬に乗りなさい。」
そこで娘が馬に乗ったとたん、小僧さんはなわで娘のからだをぐるぐるっとしばりあげてしまいました。
「こら、小僧さん、あんたは何をするんですか。」
「ンニャ。おまえをしばらんとならんわけがある。」
それから寺へもどって、
「和尚さん、キツネをつかまえてきましたど。」
「こァ、小僧、それは娘さんじゃなかか。」
「和尚さん、どうか助けて下さい。私はただの女です。」
娘が泣いてたのみました。
ところが、小僧さんは棒を持ってきて、娘の頭を思いきりぼかっとなぐりました。すると、
「くぇーん」
と、ひと声、娘はたちまちキツネの姿にかわってしまいました。
小僧さんがなわをほどいてやると、
「もう決して悪さをしませんから許して下さい」
とキツネはあやまりました。
そしてどこかへ逃げ去ってしまいました。
つづく